排泄時、自分でズボンを脱いだり、外へ遊びに行く準備をする時、靴下や靴を自分で履こうとする姿が多く見られるようになりました。
2歳のAちゃんは一生懸命ズボンを下に引っ張って脱ごうとします。しかしお尻がひっかかり、なかなか脱げず、少し手助けしようとすると「んーん!」と怒ります。ズボンを下げている時に、さりげなくお尻の部分を下げてあげると1人で下げることができ、そのまま脱ぐと思いきや、もう1度ズボンを上げ、再チャレンジし、自分で出来た事を見ててというように、私に見せてくれました。「1人でできたね」と声を掛けると「うん」と嬉しそうな表情でした。
2歳のBちゃんは靴を履く際、自分で履こうとしましたがなかなか足が入らず「手伝おうか?」と聞くと靴を持ち、嫌がりました。「1人ではきたいよね」と靴が動かないように靴の先と地面を固定させ、足を入れる入口を少し広げ「足を入れてみて」と言うと、すんなりと靴の中に足が入り、マジックテープを自分で止め「できた!」と嬉しそうに外へ遊びに行きました。
子ども達のやりたい気持ちを受け止め、さりげなく援助して、次への意欲に繋げられるように心掛けています。
近くにいる友達が1人でしようとしている姿を見て「ぼくも、わたしも」と自分でやる気になる子もいます。思い通りにできず、泣いたり、癇癪を起こす事もあります。その時は「1人でやりたいよね」「ここが難しいね」とまずは気持ちに寄り添うようにし、それから持つ所を伝えたり、手助けをしています。"できるかな?″と1人でできそうな時は、時間はかかってしまいますが、子どものペースに合わせて手を出さず見守るようにしています。
中には、保育士がしてくれるのを待っている子もいます。自分でやらないからといって自発性に欠けているわけではなく、時期がくれば自分でやるようになります。子どもそれぞれの個性によるところも大きいです。「そろそろ○○ができなくちゃ」と自立を子どもに求めてしまいがちですが、誰かにしてもらう経験を通して自分でやることを覚えていく場合もあります。最初から子どもが自分で全てできることを目指さなくてもいいと思います。「ここはするから、ここはできるかな?」と少しずつ自分でできる事を園でも増やしていけるようにしています。ゆったりと長い目で、私たち保育士も1人1人の発達に合わせて関わるようにしています。